2020東北~道南ツーリング①
7月15日(水)
前日 iQOSの手入れを行う
念入りに行った事が災いし
ヒーターがポキっと欠けた
目が点
何か良からぬ予兆なのか?!
どんな状況下であっても
旅の出発前夜は
ワクワクとした高揚感で満たされる
50才半ばのオッサンでもだ
気持ち早めに床につき
5時前に目が醒める
実は興奮でほとんど寝れてない
カワイイところあるじゃないか(笑)
まだ出発予定時刻には時間が早い
もう一度布団をかぶるが
一向に眠気がこない
最後の荷物を自動車に載せ
バイクがあるライハに向かい
今度は旅の相棒へと荷を積み換える
再度荷物をチェックする
大丈夫だ
忘れ物はなさそうだ
それでも外は強めの雨
TVをつけ天気をチェック
スマホでも雨雲レーダーをチェック
どうやら絶望的な状況で
いつ出発しても雨雲に追いつき
そのまま終日共にする感じである
覚悟を決め
フル装備の雨仕様にチェンジして
7:30 山田温泉を発つ
福島県の常連さん
例のミスターと本間ちゃんが待つ
合流点の木賊温泉へ向けひた走る
今回はR252田子倉ではなく
奥只見湖のR352樹海ラインを使う
なぜわざわざこの酷道かというと
宿の常連さん情報もあり
まだ走ってないルートを選択した訳だ
雨の樹海ライン
霧が無いだけ幸せだ
中々手強いコーナーが続き
時折フロントタイヤがズルっとする
空気圧は昨夜チェックしたので
そのせいではないだろう
4時間もあれば着くだろうと
ナメていた俺がいけなかった
まったく距離をかせげない
気持ちが焦り
ペースを上げる
何度も確実にフロントが滑っている
そして3・4回ほど
ガチで両タイヤが滑るが
そのまま滑り続けるではなく
滑りながらもグリップ感はあるので
気持ちは悪いが最低限の安心感はある
しかも電波も届かないエリアが続き
かなり手強いルートである
民家も無く
ひたすら山道を走っている時
突然iPadの画面が消えた
どうしたんだと思い
コネクタを抜き差しするが反応しない
雨でイカれちまったのか?
容赦なく降り続く雨の中
作業はしたくない
それからどれ程走ったか忘れたが
スノーシェードにバイクを止め
確認を行う事にする
せっかく加工したUSB端子から
なんと電源が供給されていない
えー マジかよ(汗)
違うケーブルを差し替える
それでもまったく反応しない
もしかして
ドラレコ装着時にバラした際
ソケットを入れ忘れたのか?
ほぼ雨予報の旅だ
これから先ココを使えないと
かなり支障が出てくる
フロントカウルをバラす
二ヶ所ともソケットはOK
なら原因はどこだ?
待ち合わせている事もあり
原因究明&修理を断念し
カバーを組み上げた
応急処置で別のヘラーソケットから
USB電源を取る事にする
雨対策としてビニールテープを使い
即席の防水加工を施す
数分後
iPadは元気を取り戻すが
一旦リセットされた事で
地図画面が表示されない
それもそのはず
テザリングを掛けているスマホは
完全に電波を失っている為だ
ナビは地図が写されないまま
現在地の点だけが虚しく表示している
一体どこを走っているのか?
見当もつかない
しかも電波が無ければ
『遅れそう』だと連絡すら取れない
おぼろげな記憶の位置関係と
道路標識だけが頼りの
昔ながらの走りとなった
しかも予定していたルートは
何かの災害復旧工事で通行止
迂回をしやっと合流地点の木賊温泉だ
道路脇の駐車スペースに
別れた彼女(冒険号Ⅱ)が停まってる
Uターンすると彼等が
『ぬるすぎる』と言いながら
木賊温泉共同浴場 広瀬の湯から
丁度出てきたところであった(笑顔)
ろくな挨拶も
お詫びもせずに
お目当ての岩風呂へと向かう
しかしそこには
いつぞやの災害により
あるはずの脱衣所の建物は無く浴槽のみ
晴れてさえいれば
そんな物が無くても私は平気で入れるが
この天気では脱いだ服が濡れる
また次回の宿題とし
お隣の「湯ノ花温泉 石湯」へと向かう
しかし湯加減は危険な域の激アツだ!
あーっちぃぃって
3人で大はしゃぎしてみた
ここからは先導が居るので
ナビの使用はやめ
音楽を聴くだけのプレーヤーの役目
先頭を走るミスターは
ここでもなかなかのHiペースで
尚且つ快適ルートを走ってくれている
大きな八幡ケヤキ
大内宿へも寄るが
こんな空いてるのは見た事ないと話す
アフターコロナの影響は深刻である
駐車場からバイクグループが出て行く
思えば今日初めてバイクを見た
今宵の宿「福福亭」到着
3人に出迎えられる
一人はオーナーだと理解できた
残りの2人はスタッフの様だ
到着後
どうして良いのか戸惑う
宿のシステムが分からない
好きにしてて良いよ
そう言われてもさぁー
ラーメン屋なので夕食は
メニューにある中から
適当に選ぶつもり
アルコール類もここにある中から
瓶ビールでもいいと思っていたが
福福亭は昼のみの営業で
夜の営業は行っていなかったのだ
完全に事前調査不足だった
少しづつシステムを理解できてきたので
スタッフが今から買出しに行くというので
一人1,000円づつ預け
適当に買い出しを依頼する
しかし後から分かった事だが
彼はスタッフでなくお客様だった
確か?!
世界一周旅行の途中
コロナ騒動で旅を中断せざるおえなく
日本に戻り北海道旅からの滞在だという
間を持て余した我々は
過去にここを訪れた
ライダー達の落書き帳をめくり始める
きっと知り合いがいるはず
と思い1ページづつ目を通していくが
ざっくり4,000人分の記録がある
近々の年号から
大学ノートを回し見をしていく
信じられない荷物を積込んだバイク
懐かしい年代物のバイク
話題はそっちに向かい
ずーっと古いノートを開き始める
そこには車種が分からないバイクや
昭和のファッション姿のライダーが写っている
オーナー的には
こういう記録を見返す事が
きっと楽しみなんだと思う
少なくとも私はそう思う
ミスターから私の宿もやったらどうですか?!
と言われるものの
R66ではこの先もやらないつもり
というのも
お忍び?で来られた方もいるでしょうし
来た事を知られたくない方も
過去を振り返りたくない方も居る事でしょう
R66駐車場の落書きをみても分る様に
「足跡を残したい人」と
そうじゃない人がいる様に
あまりお客様のプライベートには
立ち入らない様気を使っているつもりだ
それにしても
常連様達とこうして外で行き会い
一緒に走り
一緒に風呂に入り
そして酒を酌み交わす
なんて幸せなことでしょう
私の人生は
宿泊業を起業してからいい事ばかりだ
人との出会いに感謝です
宴席も終盤になり
大将(オーナー)も眠くなってこられたので
気になっていた「会津ラーメン」を注文
ラーメン作りは得意だと
ジョークも面白い大将の味
期待が膨らむが
常連様から小声でそっと
喜多方ラーメンと口にすると
大将は不機嫌になるらしい
ちじれ麺のあっさり醤油味
スープは濃い色で玉ねぎのみじん切りが独特
お支払いをお願いするが
お金を取らない
それではこちらが困る
俺たちはいい大人なので
動物愛護貯金箱へ気持ちを入れる
しかし脳中枢に残る
あっさり醤油ラーメン
俺は気に入った
ランチで寄るも良し
再訪もありの福福亭だった
常連様がヘルパーしてくれるライハ
そんな理想的な宿がココにある
『宿のルールを尊重したうえで
自分がどう楽しむか!
それが大切な事ではないでしょうか』
今宵は「福島県のひげ」
面白い豆知識も聞けたし
幸福感に満たされた夜であった
R352樹海ライン 奥只見湖
木賊温泉 露天岩風呂
湯ノ花温泉 石湯
何やら食堂の相談?
大内宿
RH 福福亭
※ 一部写真をお借りしてます m(__)m