2019北海道ツーリング②
6月23日(日)
2日目 小樽~オロロンライン
窓の外は重い雲に覆われている
今日一日好天は期待できない
上陸日が雨とは初めての経験
晴れているに越した事はないけど
雨のツーリングも嫌いではない
他のライダー同様
私も荷を積込む前にカッパを取出す
今回の為に購入した
働くマン製のBIKERS ¥5,800(上下)
身長166㎝の私だけど
Lサイズをチョイスしてみた
上はGSラリースーツの上からピッタリ
下は通常より長めの作りなので
足の長い私でもイイ感じなのが良い(笑)
いざ耐水性能は如何に?!
下船準備はとっくに整っているが
後ろに止っている
あの赤いモンスターがモタモタして
カブ君が出せないのだ
手を出そうか迷ってもみたが
ここは黙って待つ事にした
ようやく取巻きが近寄ってきて
パッキングの手伝い&移動となった
取巻き君達
しっかりサポートしてあげてね~
下船後 多くのライダーが右に向かう中
私は左へと進路を取った
皆おそらく麟友朝場へ行くのだろう
程なく走ると「すき家」発見
条件反射的にバイクを入れる
私にとってツー最強の朝定食屋なのだ
店員さんが来るのと同時に
『まぜのっけごはん朝食』¥340
これで朝チャージは完璧なのだ!
北へは暫く来ていなかったので
懐かしく感じる道
早朝という事もあるけど
カブ君と周囲の自動車との速度差が怖く
慣れない左隅を走ってみるが
フラフラするので
もう少し中央寄りを走る事にする
銭函で札幌方面と分岐した辺りで
空いた海岸線を北上する
やっと後方に気をとられず
前を集中して走れる様になった
しかし小雨が降っていようと
気持ちの高揚は隠せない
やっぱり北海道は北海道
信州とはスケールが違う
昨夜予約した「あしたの城」までは
小樽港から約290㎞
遅いカブであっても余裕の距離
寄り道したい場所の開店時間もあり
あまり先を急ぐことはしない
彼のエンジン音から察すると
60㎞/h前後がいいぞっ
そう私に話しかけてくる
俺と彼と過ぎゆく風景
片岡義男の世界に浸ってみる (^^)♪
増毛
確かここは日本最北の酒蔵
国稀酒造があったはず
開店時間より随分早くに
笑顔の素敵な従業員が門を開け
多くの待ち人を迎え入れてくれた
空瓶になってしまうのか?
土産になれるのか?
限定品の「北じまん」を購入
またここは映画「駅 STATION」の舞台
この映画が好きで
もう何度も観かえしている
2年前に来た時
増毛駅を取り壊す情報を得たが
どうしてもルートにのせれず
断念した経緯があっての
念願のスポットとなる
作品中何度も登場する
雰囲気ある佇まいの「風待食堂」
健さんと倍賞千恵子が寄り添い飲む
居酒屋「桐子」のセット
恋仲の二人のシーン
別れの気まずいシーン
あの映画が蘇ってくる
心には
舟歌が流れている気がする…♪
北上を続け
道の駅「おびら鰊番屋」
もうカッパの必要はなくなり
多少の湿気もあり
汗ばむような天候回復ぶり
ただシューズが雨により
中までぐっしょり濡れて気持ち悪い
私は10数年前から
トレッキングシューズを使っている
確か3万円台位だったと記憶しているが
中まで滲みたのは初めてだ
ゴアテックス仕様だけど
そろそろ寿命って事か
君とも随分旅してきたよね‥
『高山村ってどこ?』
突然後ろから話しかけられる
よく見る型のHDに乗る二人組
『いい事教えてあげようか‥』
カブって頑張ればタイヤサイズを
二つ上げられるんだよ
『へー そうなんですか?!』
帰ったらやってみな
と言うだけ言って道の駅に入っていった
でも その何が良い事なの??
何が言いたかったのだろう??
そもそも私の持論は
メーカーの設計者が考える以上の事って
そうは無い気がする
私ら素人の方が優れている訳がない
それに私はノーマルで乗りたいんです
とんだお節介だぜぇい
ランチにはちょっと早いけど
ココ・カピウ到着
うに丼(むらさき)¥2,500
最初ウニだけの味を楽しみ
後半は醤油を少し垂らし楽しむ
うーん 相変わらず美味い!
体中の細胞が喜んでいるのが分かる気がした
ウニって高いけど旨いよなぁ
時間は十分にあるので
少し道を引き返し
例の悲惨な「三毛別熊事件 復元地」へ
ベアーロードと名付けられた道は
この為だけにある様だ
今この復元地すら
一人で居るのは薄気味悪い場所
ちょっと一人では居たくない
ビビる小心者ライダー
しかしヒグマがデカ過ぎじゃねえ!
これに襲われたら絶対死ぬ
でもこれが実際の大きさだというから
これまた驚くほかない
キャンプツーリングの皆さーん
北海道で野宿はやめましょう (^^;
コンビニでビニール袋を二つ頂き
靴のケアをする
真っ白にふやけた足を拭き
真新しい靴下に履き替え
ビニール袋の中に足を入れ
そして靴を履く
ちょっと靴底が滑るけど
超快適になりルンルン気分
この天気であれば
明日には乾くと思われる
遠別で脇道に反れ開拓農道へ
この先はオトンルイ風力発電と
お決まりのN45モニュメント
15:30 「あしたの城」到着
素晴しいロケーションの宿
一瞬で気に入っちゃいましたココ
汗を流し早々にBeerを開け
記憶が薄れる前に
iPadへ旅の出来事を箇条書きしておく
気さくなオーナーと雑談後
天気次第だけど
19:00に夕陽ツアーを予定している
そう案内をされる
ノシャップ岬からは経験あるが
この角度からの夕陽も綺麗だろう
期待が高まるなか
図々しいお願いを申し出る
私も信州で宿をやっており
そのショップカードを置かせて欲しいと
そんな事 断る理由は無いくらいに
オーナーさんから快く許可を頂き
玄関先にたっぷり置かせて頂きました
直感でこの宿に集まる人は
良い人達ではないかと思った
宿はやっぱり女将とオーナーの
人柄によるところが大きいと
身をもって実感する事が出来た
だから私はこうして旅を続けている
遊びじゃないですよー
「研修」と「営業」
真面目にしっかり仕事しておりま~す
写真が趣味の都内の常連様
そして仲の良いご夫婦ライダー
そして女将さんと私
5人で夕陽ツアーへと向かう
海に沈む夕陽と利尻富士
そしてステキなお二人
絵になるじゃないですか!
パシャ !(^^)!
傍からみてても仲の良さが伝わり
思わず盗み撮りしちゃいました
夕食は名物の牛乳鍋
味付けが優しく美味しかったです
そのまま談笑がつづき
ご夫婦とも意気投合でき
楽しく幸せな時間が過ぎていった
もっと話がしたかったのですが
急遽 明日は登山する事にした為
後髪ひかれる思いで区切りをつけた
就寝前に煙草を吸う為外へ
目が慣れてくると
夜空いっぱい満天の星だ
富良野「星に手の届く丘キャンプ場」にも
引けを足らない程の凄さだった
困難を乗り越えてきた
夫婦二人だけのロングツーリング
奥さんの明るさが
旦那さんの闘病の支えになったのでしょう
聞くところによると
確かステージ4からの復活だとか‥
二人に一人は癌になる時代
ステージ4宣告から
今ではこうしてバイクに乗り
自走で北海道に渡り
元気にツーリングを楽しまれている
何だかとてつもない勇気を貰えた気がする
やっぱりバイクがイイんだよ
きっと
「また嫁さんとツーリングがしたい」
その思いが癌に勝ったんだと思う
最高の乗りものです オートバイは!!
関西から越してきて
ここを40年以上営むオーナー
自分の手で作った宿を
薪ストーブ煙突火災で焼失
それでも建て替え
また宿業を続けている
倒れても 倒れても
それでもまた立ち上がる
前を向いてさえいれば
女神は微笑むもんだね
こういう出会いがあるから
旅はやめられないんだよなぁ
そしてこの出会いは
自分の財産となり
日常に戻った時に人生の糧となる
バイク旅にしか味わえない世界
確かにそういう特別なモノ
連帯意識ってものは確実にある
今宵はとても大切な事を感じれた
そんな良き日であった
さて
明日はこの旅一番のピーカン晴れです
どんな風が吹くのでしょうね