人生の伴侶
先日触れましたが
A子さまの指のことですが
実は結構深刻な状況です
お医者様が言うには
『もう完治はしません!』と
先日宣告されてきました
病名は「母指CM関節症」
笑えない笑い話ですが
診察後に『なぁーんだ、
私と同じ病気じゃないか』と
差も無さそうに言われた様だ

普段よりもともと
気取らぬ気さくな医師みたいだが
地元の病院に
週1回だけのパート勤務する
上肢が専門の大ベテラン医師
風の噂では手の権威とも言われ
その診断は信用できそうである
診察後の面談で
手術する方法もある
しかし
親指というのは360℃
色々な方向に動かせれる
器用な動きをするものだが
それを単方向に限定した動きに
制限させてしまうかもしれない
日々の生活の中で
掴む引く回すなど
4本の指の反対側で孤軍奮闘し
ひと時も欠かさず頑張ってる
その動きを起こす度に
痛みが走るみたいなのだ
治療法も無いのだと言われ
本人は結構凹んでいる
それもそうだと思う
歯磨き 洗顔 化粧するのも
時間が掛かってしまい
包丁を持つのも辛いらしく
傍から見ていても気の毒だ
せめて緩和ケアっていうのですか
痛みを和らげる治療があれば
是非情報を入れて頂きたいです
そもそも
彼女の負のスパイラルは
20年ほど前のことだったか?
突然耳の聞こえが悪くなった
以後疲れやストレスが続くと
決まって難聴を繰り返し
今度再発したら聞こえなくなる
そう脅かされている
それから間もなくだったか
日中も睡眠中も咳が止まらず
病院を受診してみると
好酸球性肺炎と診断され
緊急入院する事態になった
その後も体調が悪くなったり
疲れなどが溜ってくると
入退院をする体になり
ステロイドを服用している
また
その副作用だと思っているけど
股関節の骨に異常をきたし
長い距離の歩行はできない
そして今回は手という訳だ
骨がもろくなっている事が
その要因だと思うけれど
実際ステロイド薬しか
前者の治療法はなかった訳だし
今は傍からそっと
見守る事しかできないでいる
そんなこともあり
最近は宿に顔を出せなくなった
彼女のことを
『最近A子さんはどう?』と
ご心配頂くのですが
どの病気も完治は難しいのです
私も返答に困ってしまいます
OPEN間もない頃
まだまだ無名だった宿で
二人で厨房に立っていた
あの頃はもう来ません
整理整頓は下手だったけれど
古い機器を綺麗に使おうと
心掛けていた彼女
その姿をみていたので
他の人が厨房に入る事に私は
とても抵抗があったのです
けれども
アシスタントさんのお陰で
器材を綺麗に使われてる今は
これはこれで
新しいステージになったのだと
仕舞い残されたモノを
片付けながら納得しているのです
昨日のこと
二人でTVを観ていると
『わたし、もう
ピアノ弾けないなぁ』と
画面を観ながらつぶやく彼女
俺は涙が溢れそうになるのを
じっと
こらえる事しかできなかった