ドイツ人旅行者

「ちょっとガイドお願いできない!」

「えっ・・」

「ドイツ人旅行者約20人ほど 草津温泉から善光寺までの1日

温泉巡りツアーをコーディネイトをして欲しい」

「なんで俺なの・・」

「通訳兼リーダーの方は ドイツ日本領事館職員だよ」

と電話があったのは2日前のこと

 

ドイツファンでもあり 数年後のドイツ旅行にも好都合ではある

ただ この情報だけではどうにも雲をつかむような話

又聞きで 仲介しているその知人も詳細は不明なのだという

半ば強引に引き受けることとなった

 

 

 

成田空港から中型観光バスをチャーターし1週間ほどの観光旅行

4日目となるその日 草津温泉からR292で志賀高原を経由し

地獄谷温泉を紹介

サルがほっこり温泉に浸かる様は ドイツ人には想像以上の反応

やっぱりここはテッパンですね~

 

時間がおしているので小布施はスルーして高山村へ

予約しておいた山田温泉の朝日屋亭にて郷土料理でもてなす

民家風建物 珍しい郷土料理 そして800円という値段

 

心のこもった折り紙や メッセージカード・・

 

大絶賛をうける

 

 

七味温泉 恵みの湯で本日2湯目

手が黒くなる?! 七味温泉特有の成分はご存知かと思いますが

西洋人の白い肌に黒い尻 男性&女性風呂から大爆笑が聞こえる

白濁湯に大自然露天風呂 「コバヤシ イイネー サイコー」

 

今後のスケジュールを通訳兼リーダーと相談する

そこに何かと出しゃばる陽気なオジサンが一人

「ココと ココと ココの温泉も入る」とキカナイ ^^;

 

 

話を整理しておこう

通訳兼リーダーのK氏は 元領事館職員

現在はシュツットガルトで日本レストランを経営している

今回のメンバーはそこの常連さんが中心に参加している

さらに シュツットガルト郊外の街の自治会長がこの陽気なオジサンだ

彼はドクター(内科医)であり マラリアなどの感染症が専門だという

ドクターが務める自治会(街)には温泉が湧いている

しかしその施設は古く 皆に忘れ去られた存在となってしまった

何とかそこを再建させたいと集まったのが今回のメンバーなのだ

 

そして話し合った結果『温泉 = JAPAN』となり来日となった

泉質や建物 さらには雰囲気も観ておきたいという

折り紙つきの ” 温泉好き ” による温泉巡りツアーなのだ

 

 

 

高山村には源泉の違う温泉が8ヶ所あるが

観光バスで回れ 系統の違う泉質を堪能して欲しいので

白濁湯の七味温泉の次は 単純泉の松川渓谷温泉か山田温泉だな

混浴露天風呂か 歴史ある熱湯の木造桃山風建築風呂か!?

多数決で皆の意見を聞くことにする

 

 

そこで先ほどの話

出しゃばる陽気なオジサンが このドクターなのだ

「時間が無いのである程度温泉を絞りたい」

「山田温泉はとっても温度が熱い」

そう通訳して頂くも 「俺は両方入る」「熱い湯でも平気だ」

恐らくそう言い返している様に思った

多数決を取るにも 両方に手を挙げ さらに少数側では両手を上げアピール

笑いが止まらなかったよ

 

結局笑いをとり 色々駄々をこねたが この場を楽しんでいたようだ

3湯目は混浴露天風呂に決定

 

まったく平気な様子で入られた様子でしたが すでに数名はリタイア

4湯目は茶褐色の子安温泉を提案

ただ今回は2班に分け 温泉組とりんご狩り組で分ける事にした

先輩に無理言って 急遽りんごのもぎ取りをお願いし実現

 

子安温泉へバスも向けた頃は 善光寺に到着していないといけない時間

今宵の宿は善光寺宿坊

明日の朝は6時からの勤行を見学するのだという

夕食は嬉しいが 宿泊は遠慮させていただくとしよう ^^;

 

 

別れ際 数年後ドイツツーリングを計画している事を知り

ドクターから「今度は俺がメルセデス博物館を案内する」

そして「ドイツへ来たなら 必ず俺の所に寄れ」

そう話し 固く握手をしお別れをした 「イイ旅を・・・」

 

 

 

今回の記事はどう?
  • イイネ (0)
  • 同感 (0)
  • 好きだなぁ (0)
  • ファイト (0)