リスクマネジメント

重要なお知らせ!!

『今シーズンの営業を

誠に勝手ながら

本日で終了致します』

 

こんなご案内を出す事になったなら

本当に多くの方へ

ご迷惑をお掛けする事と

なってしまうでしょう

考えただけでもゾッとする

せっかくご予約を頂いた方へ

お詫びとお断りのご連絡をするのだが

予約関係は私一人しか把握しておらず

家族に頼むとしても

その内容を説明するにも

かなりの労力とスキルが必要になる

当宿はそういった部分が

最大の弱点であり

リスク管理ができていない

でもね

これが丸っきり絵空事ではなく

真剣に考えないといけない

そんな事故の話です

 

 

 

 

9月2日(月)

山田温泉 わなば源泉

毎分170Lの自噴泉

その配管修繕工事を行う

工事自体は1日で終了

通常であればこれで話は終わり

しかし

源泉管理者である私に

事前の相談や打合せもなく

村の担当者が無断?!で実施

その結果

わなば源泉から温泉タンクへと繋がる

本管内にスケールが詰まり

湯量が激減してしまった

幸い山田温泉は

わなば源泉と元湯源泉

この2つを混合させて送っている

その為ゼロにはならずに済んだが

全体の湯量が60%程度となる

なぜこんな事になったのか?

 

通常 配管工事の際は

管内を空にする事は絶対にしない!

空にしてしまうと

空気に触れた部分のスケールが

剥がれ落ちてしまうのを避ける為だ

人間の血管でいうところの

動脈硬化が進み

脳梗塞になるのと一緒

これを防止する為には

配管内を空にせず

温泉を貯めておけば

まったく問題がないのである

なので業者と私とで

事前に打ち合わせを行い

タイミングを合わせて工事を実施していた

もっと説明を加えると

対象の配管の下部のバルブを全閉

すると上部ではオーバーフローとなる

そうしたら

少しだけお湯を逃がし

配管を外して工事を行う

たったこれだけの事なのだ

また今回とは別に

一旦空にしてしまえば

再度 温泉を送り込む際に

エアーロックと言い

空気が噛み流れていかない事もある

 

そんなこんなで

工事後から山田温泉の湯量が減った

当然住民や旅館さんから苦情が出る

私の知らない所でやったので

村へ苦情が行く事となる

私も少し腹が立っていたので

静観していた

こう見えても

一応私は源泉管理者です

その私に黙って

勝手に工事するとは何事じゃ(怒)

 

ただそうはいっても

3連休が待っていたので

先週の13日(金)源泉へと向かう

もうこうなったら

上部の排泥バルブを操作しながら

温泉タンクまで

詰まりを下へ下へと追いやり

スケールを追い出していく

機材も運べない山中

これしか方法はない

 

一旦良くなっては

また別の場所で詰まるので

毎日毎日これを繰り返す

話が長くなりましたが

これを日々繰り返していた

どこか私の責任ではないのに(怒)

ホント迷惑だなー

とイライラしていた事もあり

昨夜17日(火)

副業の日帰り入浴施設の大掃除を終え

昼食もそこそこにまた山へ向かう

この精神状態と

注意力散漫な状態で事故は起こった

 

一番上部である わなば源泉

湯を搬出しては止める

そしてまた排出する

排泥バルブを何度か煽ってた時

エアー抜き管より

(写真 左奥側)

80.5℃の源泉が噴き出してきた

その下で作業をしていた私は

頭からその熱湯を一瞬浴びた

瞬く間に熱くなった上着

すぐさま服を脱いでみるが

後頭部がジンジンと痛くなり

これは只事ではない事態だと悟る

 

急いで病院へ向かうとするが

ここは県道から15分は下った

電波も届かない山の中

県道の車までは歩くほかない

途中 ちょっとした沢の水を

何度も何度も頭にかける

水をかけている時は

痛みは和らぎホッとする

しかしまたジンジンと痛み出す

途中 宿で靴だけ履き替え

水道水で頭を冷やす

そして痛みに耐えながら病院へ向かう

そして診察の順番を待つ

『早く診察してくれ~~』

診察の結果

Ⅰ度熱傷とのことで

水泡はまだ出来ていない

皮膚がだだれ禿げちゃうのだけは嫌だ

 

不安と傷心で宿に帰ると

今宵のお客様である

アベちゃん夫婦が到着されていた

奥さんは看護と介護の資格所有者

その後 適切な処置とアドバイスを頂き

一晩中 後頭部を冷やし続けた

偶然とはいえ

本当に助けられた

 

一夜明けた今日

水泡もできず

なかなかイイ感じだよ

と言う状態なので

病院には行かず

また事故現場である

源泉へと作業に向かった

 

実は不安で仕方なかったけど

勇気づけていただき

処置をしてくれた奥様に

ホント心から感謝したい

ありがとう m(__)m

でも もし熱湯が

顔の方に掛かってしまい

目にでも入っていたならば

歩いて県道まで来れただろうか?

もっと長い時間

熱湯を浴びていたならば・・

 

 

今回の事で

ライダーハウスを閉める

それはバイクに乗れなくなった時

夫婦どちらか働けなくなった時とか

そんな老化だけが要因ではなく

ある日突然やってくる

そんな可能性もあるんだなーと

深く考えるきっかけになった

 

皆さんもイライラしたり

集中力を欠いた作業はダメですよ

慣れた事ほど注意しましょう

 

そうそう

先日の事ですが

ひとつ話題を出し忘れておりました

Newバイクで登場です

NC700からお乗り換えです

分かる人は分かりますね !(^^)!

 

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